朝倉祐輔

無題(1)

限りあるものに、ぼくらは悲しみをいつだって覚えるものだ。たとえば、かき氷を食べている時。永遠に続くと思われた祝福の時は、冷たさのキーンという頭痛と共にすぐさま消え去っていく。そうやって、ぼくは、ただただ夏の熱い日差しを背に、何もなくなった…